ドイツ内務省は11日、2029年末までに、国内の高速通信規格「5G」の通信網の主要機器から、中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)と中興通訊(ZTE)の製品を段階的に排除することで、通信事業各社と合意したと発表した。重要インフラの安全保障を強化するのが狙いだとしている。

 ドイツテレコムなど国内で通信事業を手がける企業は、現在使っている5Gの基幹通信網のファーウェイとZTEの主要機器について、26年末までに使用をやめる。さらに29年末までに、基地局を含む重要な役割を果たす機器について、他メーカーの製品に切り替える。

中国2社は5G通信網の機器で高いシェアを持っており、フェーザー内相は記者会見で「安全保障上のリスクを軽減し、(中国企業への)一方的な依存関係を避ける必要がある」と述べた。

 欧州連合(EU)の行政機関である欧州委員会は昨年6月、ファーウェイとZTEについて「他のサプライヤーよりリスクが高い」として、ブリュッセルの本部などの5G通信網から排除する方針を発表。EU加盟国にもリスクを評価して対応をとることを促していた。(ベルリン=寺西和男)

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