目次
-
NATO首脳会議閉幕 ウクライナの将来の加盟支持する立場示す
-
ゼレンスキー大統領を誤ってプーチン大統領と紹介
【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(7月11日の動き)
ウクライナ情勢 戦況の解説記事はこちら
ウクライナ情勢 ロシアによる軍事侵攻 最新情報・解説 - NHK特設サイト
NATO首脳会議閉幕 ウクライナの将来の加盟支持する立場示す
ワシントンで3日間の日程で開かれていたNATOの首脳会議は、最終日の11日、日本の岸田総理大臣をはじめインド太平洋地域のパートナー国の首脳らが出席したのに続いて、ウクライナのゼレンスキー大統領も参加し、ロシアによる軍事侵攻への対応などをめぐって協議が行われました。
このあとNATOのストルテンベルグ事務総長が締めくくりの記者会見を行い、会議は閉幕しました。
10日に行われた協議では、加盟国の首脳らは、ウクライナとの連携を強化するため、NATOの上級代表を首都キーウに置くことを確認しました。
その上で、NATO加盟に向けたウクライナの道筋は後戻りできないものだとして、将来の加盟を支持する立場を改めて示しました。
さらに、中国については「ロシアによる侵攻の決定的に重要な支援者だ」とした上で、軍事目的にも転用できる部品や原材料などをロシアに供給しないよう求めました。
ゼレンスキー大統領を誤ってプーチン大統領と紹介
アメリカのバイデン大統領は11日、NATO首脳会議の閉幕後にウクライナへの支援を発表する会見の場で、隣に立っていたゼレンスキー大統領を、誤ってプーチン大統領と紹介しました。
バイデン大統領は間違いにすぐ気付いて訂正し「プーチン氏を打ち負かすことに集中していた」と釈明しました。
年齢に対する不安などで選挙戦からの撤退圧力にさらされているバイデン大統領の言動が注目される中、メディア各社はこの言い間違えを相次いで伝える事態となりました。
- 注目
バイデン大統領 ウクライナに360億円相当の軍事支援へ
アメリカのバイデン大統領は11日、NATOの首脳会議にあわせてウクライナのゼレンスキー大統領と会談し、新たな軍事支援を行うと伝えました。
アメリカ政府によりますと軍事支援は、防空システム「パトリオット」1基や高機動ロケット砲システム=ハイマースに使われるロケット弾の供与など、2億2500万ドル、日本円にしておよそ360億円相当だということです。
会談でバイデン大統領は「われわれは今も、将来もウクライナとともにあることを世界に示す」と強調しました。
これに対してゼレンスキー大統領は新たな支援に謝意を示した上で「われわれは戦争の公正な終結をいかに達成するかについても話し合う。いかにこの戦争を正当な形で終わらせ一刻も早く、平和を取り戻さなければならないかについてだ」と述べました。
4か国首脳 米大統領とも懇談 支援継続を確認
アメリカ・ホワイトハウスは11日、バイデン大統領と日本と韓国、オーストラリア、ニュージーランドの4か国の首脳らによる懇談のあと声明を発表しました。
声明によりますと首脳らはロシアのウクライナに対する軍事侵攻を強く非難し、各国がウクライナの自衛を引き続き支援していくことを確認したということです。
また、声明では首脳らが「北朝鮮によるロシアへの不法な武器の供与が地域の平和と安定を損なっている」として強く非難し、両国が軍事・経済分野の協力を拡大していることに重大な懸念を表明したとしています。
さらに会談では「中国によるロシアの防衛産業に対する支援への共通の懸念についても協議した」ということです。
そして、アメリカと4か国の外相レベルの会合をことし後半に開き、協力関係をさらに進めるとしています。
日本 韓国など4か国首脳 ゼレンスキー大統領と会談
NATO=北大西洋条約機構の首脳会議にインド太平洋地域のパートナー国として招かれている日本と韓国、オーストラリア、ニュージーランドの4か国の首脳らは、日本時間の11日夜遅く、ウクライナのゼレンスキー大統領と会談しました。
冒頭、ゼレンスキー大統領は、4か国によるこれまでの支援に謝意を示した上で「さらなる支援はウクライナにとっていっそう重要になる」と述べました。
これに対し岸田総理大臣は先月、ゼレンスキー大統領と交わした新たな協力文書などに触れつつ、日本として力強い支援を行う考えを伝えました。
そして4か国が連携してウクライナへの支援を続けることを確認しました。
- 注目
ウクライ和平案話し合う「平和サミット」ロシア“参加しない”
ウクライナが提唱する和平案をめぐって各国の首脳級が話し合う「平和サミット」は先月、スイスで初めての会議が開かれ、およそ100の国の首脳などが参加し「原発の安全確保」などで具体的な措置を取るなどとした共同声明を採択しました。
ただ、ロシアとの関係も重視する一部の国が声明を支持せず、和平の実現にはロシアを議論に参加させるべきだとする意見も相次ぎました。
ロシア外務省のガルージン外務次官は11日、国営のロシア通信に対し「平和サミット」について「ウクライナ危機を解決するための、ほかの国が主導する提案を意図的に無視している」と批判しました。
その上で、2回目の会議にはロシアを参加させるべきだという意見が出ていることについて「ロシアは参加するつもりはない」と述べました。
「平和サミット」をめぐってはウクライナを中心に年内に2回目の会議を開催したい意向を示していますが、時期や場所は決まっていません。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。