バイデン陣営は共和党全国大会の会場近くで対抗記者会見を開いた(17日、ミルウォーキー)

【ミルウォーキー(米ウィスコンシン州)=芦塚智子】11月の米大統領選で再選を目指す民主党のバイデン大統領の選挙陣営は17日、中西部ウィスコンシン州ミルウォーキーで開催中の共和党全国大会の会場近くで記者会見を開いた。「共和党はトランプ前大統領にひれ伏している」と共和の「総トランプ化」を批判した。

中西部ミネソタ州のワルツ知事(民主)は、前日の共和大会2日目について「ひざまずき、ひれ伏す」がテーマだったと皮肉った。共和の予備選でトランプ氏と指名を争い、同氏を厳しく批判していたヘイリー元国連大使らがトランプ氏支持を明言したことを攻撃した。

バイデン陣営はヘイリー氏の支持者に協力を求める広告を流すなど秋波を送ってきた経緯がある。陣営のフォークス選対副委員長はヘイリー氏のトランプ氏支持表明を「政治的だ」と断じた上で「(ヘイリー氏の支持者は)予備選でドナルド・トランプに反対票を投じた」と指摘し、今後も働きかけを続けていく考えを示した。

フォークス氏は、共和の副大統領候補に指名されたバンス上院議員についても「トランプが彼を選んだのは、やりたい放題をさせてくれるからだ」と主張した。

バンス氏は人工妊娠中絶の厳しい規制を支持してきたとも批判した。会見では、妊娠中に南部テキサス州の中絶禁止法のため医療措置が遅れ命の危険にさらされたという女性が発言し、中絶を巡るバンス氏の姿勢を「トランプと同じぐらい過激で危険だ」と攻撃した。

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