国連安保理では17日、中東情勢をめぐる会合が開かれ、今月の議長国のロシアのラブロフ外相がみずから議長を務めました。

この中でラブロフ外相は「イスラエルがアメリカと行った大規模な軍事作戦は、おびただしい数の死傷者と破壊をもたらした。アメリカはイスラエルに武器や弾薬を供給することで、直接、紛争に加担しているのは誰の目にも明らかだ」と述べ、イスラエルへの支援を続けるアメリカを厳しく非難しました。

その上で「アメリカにとって重要なのは、人命ではなく、選挙でより多くの得点を稼ぐための策だ」と述べ、大統領選挙を控えたバイデン政権が国内で強い影響力を持つユダヤ系団体などに配慮して、イスラエルを擁護していると、指摘しました。

これに対してアメリカのトーマスグリーンフィールド国連大使は、イスラエルとハマスとの停戦と人質の解放に向けた交渉について、「アメリカはエジプトとカタールと緊密に協力し、合意を成功させ、戦争に終止符を打つための努力をしている」と述べ、停戦に向けた外交努力を続けていると反論しました。

一方、イスラエルのエルダン国連大使は「人質が解放されるまで、この戦争は終わらない」と述べ、ハマスに軍事的な圧力をかけることが人質の解放につながるという、従来の主張を繰り返しました。

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