米政府は22日、ブリンケン国務長官とオースティン国防長官が今月、日本やフィリピンを訪問すると発表した。フィリピン外務省によると、30日に外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)をマニラで開く。

 米比2プラス2の開催は4回目だが、マニラでの開催は初となる。南シナ海でフィリピンと中国の対立が高まる中、米比二国間の関係強化を協議するという。米国はフィリピンを防衛する姿勢を改めて示す見通し。

 これに先立ち、28日に東京で日米の2プラス2が開かれる。日米4閣僚による拡大抑止をめぐる協議も初めて開く。クリテンブリンク米国務次官補は記者団に「地域で前例のない形で脅威が増大する中、米国と日本が立ち上がり、日本の防衛だけでなく地域の安全保障に貢献する姿勢を示す」と述べた。2プラス2では、日米同盟の指揮統制をめぐって、任務や役割、能力を協議するとし、「同盟が地域の平和と安全、安定をもたらすためにどのような態勢を取れるかを議論する」と語った。28日には、日米韓の防衛相会談も東京で開かれる。

 米国務省によると、ブリンケン氏はラオスで開かれる東南アジア諸国連合(ASEAN)関連外相会議にも出席する。中国の王毅(ワンイー)共産党政治局員兼外相も参加が見込まれ、米側は王氏との会談に前向きな姿勢を示している。ブリンケン氏はベトナム、シンガポール、モンゴルも訪問する予定だ。(ワシントン=清宮涼)

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