【ニューヨーク=竹内弘文】米国の証券取引所で23日、主要な暗号資産(仮想通貨)のイーサリアムの現物で運用する上場投資信託(ETF)の取引が始まった。米ブルームバーグ通信によると初日の売買代金合計は10億ドル(約1550億円)を超え、活発な取引となった。
ブラックロックやグレイスケール・インベストメンツ、フィデリティなど運用会社8社が運用する9銘柄が23日、シカゴ・オプション取引所(CBOE)やニューヨーク証券取引所、ナスダックに上場し、取引が始まった。
米国で仮想通貨の現物で運用するETFの上場は、1月のビットコインETF11銘柄に続く2例目となる。ETF登場により米国の投資家は証券会社の口座を通じてイーサリアムに間接的に投資できるようになる。イーサリアム投資のハードルが下がると期待されている。
取引初日でもっとも売買が活発だったのは、グレイスケールが非上場投資信託からETFに衣替えした「グレイスケール・イーサリアム・トラスト」で、売買代金は約4億5800万ドルと全体の半分程度を占めた。続いてブラックロックの「iSharesイーサリアム・トラスト」が約2億4800万ドルだった。
イーサリアム相場は前日の米証券取引委員会(SEC)による承認が伝わって以降、3400〜3500ドル近辺での推移が続く。5月に付けた直近高値から1割程度安い水準だ。市場参加者は事前に承認を織り込んでいただめ新たな材料にならなかったとの見方がある。
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