トランプ前大統領=2024年7月18日、米ウィスコンシン州ミルウォーキーで(鈴木龍司撮影)

 【ワシントン=浅井俊典】トランプ前米大統領の暗殺未遂事件で、同氏の警備を担当していた大統領警護隊(シークレットサービス)トップのチートル長官が23日、事件を防げなかった責任をとり辞任した。バイデン大統領は、近く後任を任命する方針を明らかにした。  AP通信によると、チートル氏はスタッフに宛てたメールで「警備上の過失の全責任は私にある。最近の出来事に鑑み、長官を辞任するという難しい決断に至った」と説明した。  バイデン氏は23日の声明で、第三者による事件の調査が進められていることに触れた上で「私たちは、あの日起きたような事件が二度と起きてはならないことを理解している。近く新しい長官を任命する」とした。  チートル氏は22日に開かれた下院監視・説明責任委員会の公聴会で、トランプ氏への銃撃を防げなかったことは警護隊にとって「この数十年で最も重大な失敗だ」と認めた。複数の議員から辞任を求める声が上がったが、公聴会では辞任を否定していた。  トランプ氏は23日、自身の交流サイト(SNS)で「バイデン・ハリス政権が私を適切に保護しなかったため、私は銃撃を受けることを余儀なくされた」と批判した。 

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