【ニューヨーク=共同】トランプ前米大統領の暗殺未遂事件で、連邦捜査局(FBI)のレイ長官が24日、下院司法委員会の公聴会で証言した。容疑者が13日の事件1週間前に当たる6日にトランプ氏の選挙集会に参加登録したほか、過去の大統領暗殺事件を調べていたと指摘。それまでには犯行を計画していたとみられると語った。
トーマス・クルックス容疑者(20)のパソコンを分析した結果と説明した。1963年のケネディ大統領暗殺事件について「(実行犯の)オズワルドはケネディとどのくらい離れていたのか」を検索していたという。
一方、レイ氏は容疑者が携帯電話でメッセージを暗号化する通信アプリを使用しており、通信記録の解析を困難にしていると明らかにした。容疑者の犯行声明は見つかっておらず「はっきりした動機は分かっていない」と述べた。
また現場で見つかった薬きょうの数から容疑者が少なくとも8回発砲したことや、事件の2時間余り前にドローンで現場周辺を下見していたことも判明。爆発物が会場外にあった容疑者の車両で2個、自宅で1個見つかり、車両の爆発物は遠隔操作で爆破できる仕組みで、容疑者は起爆装置を持っていたが、容疑者がいた場所から信号が届かなかったとみられる。
事件はペンシルベニア州バトラーの選挙集会で発生。容疑者は会場近くの建物の屋根から半自動小銃を撃ち、トランプ氏は右耳を負傷。集会参加者1人が死亡した。容疑者は現場で射殺された。
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