上川陽子外相(左から6番目)は、東南アジア諸国連合(ASEAN)との外相会議に出席した(26日、ビエンチャン)=外務省提供

【ビエンチャン=馬場加奈】上川陽子外相は26日、ラオスの首都ビエンチャンで日本と東南アジア諸国連合(ASEAN)の外相会議に出席した。「ASEANの脱炭素化を後押しし、アジアに巨大な脱炭素マーケットを共に創出したい」と語った。

人工知能(AI)分野のイノベーションを推進するため、5年間で10万人の高度デジタル人材の育成を目指すと強調した。ASEANの外相は日本との協力強化に高い期待を示した。

地域情勢を巡っても意見交換した。ASEANの外相は南シナ海における航行の自由や紛争の平和的解決、朝鮮半島の非核化や拉致問題の解決の重要性を訴えた。上川外相は法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持・強化すると伝えた。

日本はASEANの経済発展が日本を含む東アジアの平和と繁栄につながると期待する。これまでは政府開発援助(ODA)などを通じてASEANの成長を支えてきた。

ASEAN全体の経済規模が数年のうちに日本を抜く見通しであることを踏まえ、ビジネス分野などで協働する対等なパートナーとしての新たな関係構築を目指す。

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