【エルサレム=共同】イスラエルの占領地ゴラン高原で子どもら12人が死亡した27日のロケット弾攻撃で、イスラエルは28日に治安閣議を開き、ネタニヤフ首相とガラント国防相に報復手段や時期の決定を委ねた。首相府が発表した。ネタニヤフ氏は報復を宣言しており、地元メディアによると、治安当局者は「限定的な」報復攻撃が行われるとの見方を示した。
訪米中だったネタニヤフ氏は予定を早めて帰国した。軍はレバノンの親イラン民兵組織ヒズボラの攻撃だと断定。米国家安全保障会議(NSC)のワトソン報道官も声明で、攻撃はヒズボラによるものだと断定した。
イスラエルメディアによると、国防当局は報復を求める一方、ヒズボラとの戦闘激化は支持していないとされる。ヒズボラはパレスチナ自治区ガザでイスラエル軍と戦闘するイスラム組織ハマスと共闘しており、軍はガザの人質解放交渉に与える影響を懸念している。ヒズボラは攻撃を否定している。
ガザの停戦交渉を巡り、イスラエル首相府は28日、対外特務機関モサドのバルネア長官率いる代表団が仲介国の交渉団とローマでの協議を終え帰国したと発表した。交渉は数日以内に再開されるという。
イスラエル軍は、ガザ中部ブレイジや周辺に退避要求を出した。「テロリストによるロケット弾の発射地点」と主張、攻撃を強化すると表明した。国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は、退避要求が出ていない地域はガザ全体の14%に過ぎないとして非難した。
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