【北京共同】中国でスパイ摘発を担う国家安全省が温泉の源泉探査をしていた外国人を不審に思い通報したとされるタクシー運転手の体験談を公表した。日時や場所は記していないが、中国では2017年に温泉開発のため地質調査を行った日本人計6人が拘束されており、同事件を題材にした可能性があるとして日本政府関係者は注視している。通報で運転手は表彰された。体験談公表にはスパイ密告を奨励する狙いがある。  体験談は国家安全省が7月23日、中国の通信アプリ、微信(ウィーチャット)の公式アカウントに投稿した。外国人を含む4人を車で山間部まで送った際、目的地での不審な言動から通報に踏み切るまでの経緯を記した。実際の通報事案を基に編集したとしている。  運転手は現場に準備された配線や発電機を運んだ別のトラックの運転手から訪問目的を「温泉探査」と聞き出した。周辺に重要な科学研究基地がある上「配線を隠す」といったやりとりが聞こえたため通報したという。  中国当局は17年3月、山東、海南両省で日本人男性を3人ずつ計6人拘束。


鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。