ゴールドマンは個人向け事業の縮小を進めている=ロイター

【ニューヨーク=斉藤雄太】米金融大手ゴールドマン・サックスはネット上で個人に資産運用を指南するロボットアドバイザー(ロボアド)事業から撤退する。独立系のデジタル投資助言会社の米ベターメントが22日、ゴールドマンから同事業の顧客口座を買収すると発表した。

ゴールドマンは「マーカス・インベスト」の名称で2021年からロボアド事業を展開している。顧客の運用目標に合わせ、相場動向を踏まえて自動的に投資先の上場投資信託(ETF)の資産配分を調整するといったサービスを提供してきた。

24年6月末をめどに顧客の口座と運用資産をベターメントに移管する。売却額は非公表。従業員や技術などは引き継がない。

ゴールドマンは収益源の多角化を狙って進めた個人向け(リテール)事業の黒字化に苦戦し、22年秋から同事業の縮小路線に転じた。住宅修繕向け融資や富裕層向け資産運用・管理事業の売却を進め、ネット銀行事業でも新規融資を止めている。リテール事業は大半を整理し、ネット銀を通じた預金の獲得に注力する。

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