イスラエル軍「人道エリア」にも住民への退避通告

イスラエル軍はガザ地区南部のハンユニスで安全が確保された「人道エリア」としてきた一部の地域についてハマスの拠点があるとして新たに住民への退避通告を出し軍事作戦を行う構えで国連によりますとガザ地区ではここ数日であわせて7万人以上の住民が避難を迫られています。

イスラエル軍は11日、ガザ地区南部のハンユニスの一部の地域についてハマスの戦闘員が活動しているとして住民に退避するよう新たに通告しました。

この地域はもともとイスラエル軍が安全が確保された住民の退避先だとする「人道エリア」で11日に現地で撮影された映像では住民が家財道具を車やロバの荷車に積んで移動する様子が写っています。

人道支援にあたるUNRWA=国連パレスチナ難民救済事業機関のラザリーニ事務局長は11日、SNSに「ここ数日で7万5000人以上が避難を強いられている。ガザ地区の住民にはもう行く先がない」と投稿し一刻も早い停戦を訴えています。

また北部のガザ市ではイスラエル軍による学校への空爆で地元当局によりますと学校に身を寄せていた100人以上が死亡し、国際社会からの批判が高まっていますが、イスラエル軍は学校はハマスの拠点で19人の戦闘員を殺害したと発表しています。

国連の外交筋によりますと学校への空爆をめぐり国連の安全保障理事会では13日にも緊急会合が開催される方向で調整が進められているということです。

イラン 外相にアラグチ氏を指名

イランでは11日、ペゼシュキアン大統領が新政権の発足に向けて閣僚名簿を議会に提出し、外相にはイランが2015年に欧米などとの間で「核合意」を締結した際、実質的な交渉責任者だったアラグチ氏を指名しました。

アラグチ氏を外相に起用し、ペゼシュキアン大統領は欧米との関係を改善し核合意の立て直しを図りたい考えがあるとみられます。

提出された閣僚名簿は議会で審議され、信任投票が行われます。

ペゼシュキアン大統領は融和的な外交路線への転換を掲げる一方、7月にハマスのハニーヤ前最高幹部がイランを訪問中に殺害されたことをめぐってはイスラエルの攻撃だとして報復する構えを示しています。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。