米カービー大統領補佐官「今週中に何か起こる可能性」

先月、ハマスのハニーヤ前最高幹部が訪問先のイランで殺害されたことについてイランはイスラエルによる攻撃だとして報復を宣言しています。

アメリカ・ホワイトハウスのカービー大統領補佐官は12日、記者団に対し「われわれはイランなどによって早ければ今週中に何かが起こる可能性があるというイスラエル側の分析を共有している。われわれの分析もそれと一致している」と述べて、イランやイランの支援を受ける組織が早ければ今週中にも報復を行う可能性があるという認識を示しました。

そして、報復がどのようなものになるかについては現時点で断言するのは難しいとする一方「一連の重大な攻撃に備えなければならない」と述べて、警戒感を示しました。

また、アメリカなどが今月15日に再開するよう呼びかけているガザ地区での停戦に向けた交渉について「もし今週、何かが起これば協議に影響を与える可能性がある」と述べました。

ドイツ首相 イラン大統領と電話会談

中東地域の緊張が続く中、ドイツ政府によりますと、ショルツ首相は12日、イランのペゼシュキアン大統領と電話で会談し、「暴力の連鎖を止めなければならない」として軍事的な緊張をこれ以上高めないよう自制を呼びかけたということです。

これに対してペゼシュキアン大統領は、「イランは交渉を通じて問題を解決することを重視する」としながらも、「圧力に屈せず対応する権利がある」と述べ、報復を行う方針を重ねて強調しました。

これに先立ち、ドイツはフランスやイギリスとともに共同声明も出して報復の自制を求めていて、事態の悪化を防ぐための外交努力が続いています。

ガザでの死者 3万9897人に

一方、ガザ地区では12日もイスラエル軍による攻撃がありNHKガザ事務所が南部ハンユニスのナセル病院で撮影した映像には、けがをした住民が次々と運び込まれる様子や、頭から血を流した幼い子どもの姿が写っています。

地元の保健当局は12日、これまでの死者が3万9897人にのぼったとしています。

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