ウクライナ南部のザポリージャ原発は、今もロシア軍に占拠されていて、これまでに敷地内や周辺でたびたび攻撃があり、安全に必要な外部からの電力の供給が途絶えるなど原発の安全性が懸念される事態が続いています。

こうした中、ウクライナの災害医療機関のトップなど5人が13日、千葉市にある放射線医学研究所を視察しました。

放射線医学研究所は、2011年の東京電力福島第一原子力発電所の事故の際、作業員や自衛隊員の汚染検査などを行いました。

一行は、研究所の職員から当時の対応について説明を受けたり、体の表面や体内の放射性物質の量をはかる装置を使って、計測を体験したりしていました。

このあと、意見交換の場が設けられ、ウクライナ側からは、原発事故などに備えた医療体制の整備を進めているとしたうえで、引き続き、日本側の協力を求める声が出ていました。

ウクライナの災害医療機関のトップ、ヴィタリー・クリリュークさんは「ロシアがザポリージャ原発を占拠した時からいつ何が起きてもおかしくないという危機感がある。ウクライナに戻ったら、日本がつくってきたような災害医療体制を構築したい」と話していました。

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