バイデン大統領 “停戦交渉でイランが攻撃控えることに期待”

イスラム組織ハマスの最高幹部の殺害を受け、イランがイスラエルへの報復を宣言する中、アメリカのバイデン大統領は、13日、記者団の取材に応じました。

バイデン大統領はアメリカなどが働きかけているガザ地区での停戦に向けた交渉が合意にたっする見通しについて「難しくなってきている。われわれはイランがどう出るか、攻撃があった場合に何が起きるかを見ている。ただ、あきらめてはいない」と述べて、引き続き合意を促す考えを示しました。

そして、記者団から、停戦交渉次第で、イランが攻撃を控える可能性があると考えるかと問われたのに対し、「それが私の期待だ」と述べました。

アメリカなどはイスラエルとハマスに対し、15日に停戦交渉を再開するよう呼びかけを続けていて、その行方に関心が集まっています。

国連安保理で緊急会合 即時停戦求める声相次ぐ

イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が続くガザ地区で10日、多数の避難者が身を寄せていた北部にある学校をイスラエル軍が空爆し、地元当局は100人以上が死亡したと発表しました。

これを受けて国連安保理では13日、緊急会合が開かれ、はじめに国連の人道問題の担当者が「このような悲劇があと何回起きればいいのか。安保理はガザの子どもたちの目を見ながら、苦しみを終わらせるためにすべてを尽くしたと誓うことができるのか」と述べ即時の停戦を訴えました。

その後、日本を含む各国からは、アメリカやエジプト、カタールが15日に呼びかけている停戦と人質の解放に向けた交渉の再開を支持し、一刻も早い停戦を求める声が相次ぎました。

アメリカのトーマスグリーンフィールド国連大使は「われわれはイスラエルとハマスの双方に対し、協議を再開し、残された溝を埋めるよう求めた。アメリカは、最終的な橋渡し案を提示する用意がある」と強調しました。

一方、イスラエルのエルダン国連大使は「罪のない学校ではなく、校内のハマスの指揮所にいた危険なテロリストを標的にした」とパネルを掲げながら主張し、会議の途中で席を立ちました。

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