中国政府は漁業資源の保護を名目として、5月から東シナ海や南シナ海で独自に禁漁期間を設けていて、日本時間16日午後1時に解禁されました。
このうち、南部 福建省泉州の港では、漁具などを積んだ漁船が一斉に出港しました。
対象の海域には、中国海警局の船が領海への侵入を繰り返している沖縄県の尖閣諸島があるほか、中国とフィリピンが領有権を争う南シナ海のスカボロー礁などもあり、緊張した状態が続いています。
漁の解禁を前に今月、中国の地元当局の幹部は漁業関係者に対し、「敏感な海域での操業を断固として根絶する」と述べるなど、漁船の監視や管理を徹底する姿勢を示していて、過度に緊張が高まる事態を避けたい思惑があるとみられます。
ただ、漁業関係者はNHKの取材に対し、「敏感だという海域は、ほとんどが中国のものだ。誰が敏感だと決めたのか」とか「当局の言うことを気にする必要はない」などと話していたほか、尖閣諸島の周辺に向かうという声も聞かれ、中国当局が具体的にどのような対応をとるのかが焦点となります。
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