タイでは、閣僚人事をめぐり憲法の倫理規定に反したとして憲法裁判所がセター前首相の解職を命じる判断を示し、議会下院で16日タクシン元首相の次女で最大与党「タイ貢献党」の党首、ペートンタン氏が新たな首相に選出されました。

ペートンタン氏は国王の承認を受けて、18日、正式に首相に就任し「あらゆる意見に耳を傾けながら、共に国の発展に努めていく」と述べました。

ペートンタン氏は現在、37歳でタイの首相としては歴代最年少となります。

前首相の失職の背景には、去年、15年ぶりに帰国し政治的な影響力を強めるタクシン元首相に対し、軍に近い保守派の反発があるという見方が出ていますが、タクシン元首相派と保守派の連立政権は維持されることになります。

一方、汚職の罪などで禁錮8年の有罪判決を受けた後、減刑され仮釈放されていたタクシン元首相は、国王の恩赦によってきょうまでに正式に釈放されました。

タクシン氏は18日の就任の式典にも次女のペートンタン氏とともに出席するなど、存在感を強めています。

保守派によるけん制は今後も続くとみられ、ペートンタン氏は難しい政権運営を迫られることになります。

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