米ウォール街=ロイター

【NQNニューヨーク=川上純平】20日の米株式市場でダウ工業株30種平均は6営業日ぶりに反落して始まり、午前9時35分現在は前日比81ドル68セント安の4万0814ドル85セントで推移している。前日にかけて上昇が続いた後で、主力株に持ち高調整の売りが出ている。半面、米景気が大幅な悪化を避けられるとの見方は根強く、ダウ平均の下値は堅い。

ダウ平均は前日までの5営業日で1530ドルあまり上昇した。米主要株価指数はすでに8月初旬の急落前の水準を回復しており、持ち高調整の売りが出ている。カンザスシティー連銀主催の経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)でパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が23日に講演するのを前に、様子見の投資家も多い。

もっとも、売りの勢いは限られている。前週発表の経済指標がインフレの鈍化や消費の底堅さを示した。FRBが次回9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げに動くとの見方もあり、米経済がソフトランディング(軟着陸)できるとの期待が投資家心理を支えている。

個別ではボーイングが下げている。新型機「777X」の飛行試験を中断したと伝わった。機体の一部に損傷が見つかったためで、嫌気した売りが出ている。インテルやウォルト・ディズニーも安い。半面、メルクやジョンソン・エンド・ジョンソンは買われている。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は一進一退で始まった。

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