需要低迷が米企業の景況感を押し下げた=ロイター

【ニューヨーク=佐藤璃子】米S&Pグローバルが23日発表した4月の米国購買担当者景気指数(PMI、速報値)は製造業が49.9となり、2023年12月以来の低水準を記録した。需要低迷が重荷となり、4カ月ぶりに好不況の節目とされる50を下回る水準で推移した。

調査期間は4月11〜22日。製造業の景況感はダウ・ジョーンズによる市場予想(52.0)も下回り、前月の確報値からは2ポイント低下した。需要減による生産活動や新規受注の鈍化が景況感を押し下げた。

総合指数は50.9と前月比1.2ポイント、サービス業は50.9と同0.8ポイントそれぞれ低下した。新規受注がふるわなかった。サービス業では雇用が減り、20年半ば以来の大きな減少幅になったという。

S&Pグローバルのチーフ・ビジネス・エコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は「先行きに対する懸念が高まる中、米企業の生産予想は5カ月ぶりの低水準に落ち込んだ」と指摘した。一方で需要低迷と労働市場の過熱感が薄れていることを受けてインフレ圧力は緩和傾向にあり、販売価格の上昇率鈍化にもつながったと分析した。

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