ドイツ・ゾーリンゲンの襲撃事件で拘束され、検察庁を出るシリア人の男㊥(25日、カールスルーエ)=ロイター

【ベルリン=共同】ドイツ西部ゾーリンゲンで3人が刃物で殺害された襲撃事件で、検察は25日、殺人やテロ組織に参加したなどの容疑で警察が拘束していたシリア人の男(26)を逮捕した。報道によると、男は2022年末に入国して難民申請をしていた。ドイツ社会で難民への反発が高まっている。

検察は男について過激派組織「イスラム国」(IS)の一員の疑いがあるとし「異教徒をできるだけ多く殺害しようと、首や上半身を繰り返し刺した」と指摘した。ISは24日に犯行声明を出しており、関連を調べる。

事件後、難民政策への批判が噴出し、最大野党キリスト教民主同盟(CDU)のメルツ党首は難民を巡る対応の厳格化を主張した。与党は銃や刃物などの規制強化を求めているが、メルツ氏は「問題は刃物なのではなく、刃物を持ち歩く人々だ。多くが難民で、犯罪の背景にはイスラム主義がある」と訴えた。

事件は23日夜、市制650周年を祝う祭典で起きた。男女3人が死亡し、8人が負傷した。男は逃走したが、24日に自首した。

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