イスラエルのネタニヤフ首相(ロイター=共同)

 【エルサレム共同】イスラエルのネタニヤフ首相が世論調査で支持率を回復させている。昨年10月7日のイスラム組織ハマスの奇襲で支持率は低迷していた。専門家は、敵対するイランとの緊張が高まるのに伴い、強硬姿勢を示すネタニヤフ氏の支持を押し上げたと指摘する。ただガザの停戦交渉を望む民意も強く、交渉に後ろ向きな同氏の立場は盤石ではない。  ガザ側の死者数が4万人に近づいていた8月7~8日にマーリブ紙が実施した世論調査では「どちらが首相に適任か」との問いに、ネタニヤフ氏は42%、戦時内閣を離脱したガンツ前国防相は40%だった。  両氏を比較したネタニヤフ氏の支持率は奇襲前の昨年9月下旬の調査ではガンツ氏を上回る44%だったが、奇襲直後の同10月中旬は29%に急落。その後は30%台を中心にじわじわ上がった。  イランでハマスの最高指導者が暗殺され、イランはイスラエルの犯行として報復を宣言。  イスラエル紙ハーレツによると、世論調査の専門家は、国民がこれらの出来事でネタニヤフ氏を評価した可能性があると分析している。


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