ロシア西部のクルスク原発は交戦地域から数十キロメートル離れている=ロイター

【キーウ=共同】ウクライナ軍の越境攻撃を受けるロシア西部クルスク州のスミルノフ知事代行は28日、クルスク原発がある同州クルチャトフ市への立ち入りを近く制限すると発表した。ウクライナ軍が同市への侵入を企図していると指摘した。原発の安全は保たれているとした。原発は交戦地帯から数十キロ離れているが、ロシア側は周辺の警備を強めている。

6日に始まった越境攻撃で、ウクライナ側は1294平方キロを制圧したとしている。米シンクタンク、戦争研究所は、ウクライナ軍が攻撃の頻度を下げ一部地域での防衛を強化、制圧地域の維持を図っていると分析した。ロイター通信によると、米中央情報局(CIA)のコーエン副長官は、ロシア側の領土奪還作戦は「難しい戦いになる」と指摘した。

ウクライナ政府は28日、ロシア軍戦闘機による誘導爆弾とみられる攻撃で東部ドネツク州の民家が破壊され、住人の10代から50代の家族4人が死亡したと明らかにした。ウクライナ軍当局者は州内への攻撃を試みたロシア軍のスホイ25攻撃機を撃墜したと発表した。

ロシア国防省は29日、東部ルガンスク州の集落ステリマヒウカと、ドネツク州の集落ミコライウカを制圧したと発表した。ロシア軍はミコライウカの北西約18キロに位置するポクロウシクへの攻勢を強めている。

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