ウォール街

【NQNニューヨーク=矢内純一】29日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発して始まり、午前9時35分現在は前日比134ドル74セント高の4万1226ドル16セントで推移している。上げ幅が300ドルを超え、27日に付けた最高値(4万1250ドル)を上回る場面がある。前日に幅広い銘柄が下げた後で、買い直す動きが広がっている。米経済が底堅さを保っているとの見方も投資家心理を支えている。

ダウ平均の構成銘柄ではないが、エヌビディアが下落して始まった。前日夕発表の2024年5〜7月期決算で売上高は市場予想以上だったが、好業績を織り込んで株価が上昇してきた後で材料出尽くし感などから売りが出ている。

前日の米株式市場では、エヌビディアの決算発表を前に主要3指数がそろって下落していた。29日の取引では前日に売られていたハイテク株を中心に買い直す動きが先行。マイクロソフトやアップルなどが上昇している。

朝発表の24年4〜6月期の米実質国内総生産(GDP)の改定値は前期比年率3.0%増と、速報値(2.8%増)から上方修正となった。週間の新規失業保険申請件数は前の週から減少した。米連邦準備理事会(FRB)による9月の利下げ観測が強まるなか、米経済が底堅さを保っているとの見方が株式相場を支えている。

セールスフォースが上昇している。前日夕発表の24年5〜7月期決算で売上高などが市場予想を上回った。25年1月期通期の利益見通しも上方修正し、好感した買いが入っている。ビザやウォルト・ディズニーといった消費関連株も高い。半面、トラベラーズとJPモルガン・チェースが下げている。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は反発して始まった。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。