南シナ海の南沙諸島、英語名スプラトリー諸島のサビナ礁をめぐり、中国が領有権を主張する一方、フィリピン側は自国の排他的経済水域の内側だとしていて、ことし5月にはサビナ礁の浅瀬の海底で人為的に投棄されたとみられる大量のさんごの残骸を確認したとして、中国が新たな埋め立てを行っている兆候だと主張しています。
これについて中国の自然資源省は30日、サビナ礁の生態系を調査したとする報告書を公表し、サビナ礁の浅瀬の堆積物は周辺の海域のものと非常に似ており陸地から持ち込まれた証拠は見つからなかったとして、フィリピン側の主張は「科学的に根拠がない」と反論しました。
サビナ礁はフィリピンが実効支配するセカンド・トーマス礁の近くにあり、フィリピンは中国による埋め立てを警戒して周辺海域に巡視船を派遣していて、8月には中国海警局の船との衝突などが相次ぎ、対立が激化しています。
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