WHO=世界保健機関は29日、戦闘が続くガザ地区で感染拡大が懸念されるポリオのワクチン接種のため、イスラエルとハマスの双方が地域を限定して戦闘を一時休止することを約束したと発表しました。

ワクチン接種は子ども64万人以上が対象で、9月1日からガザ地区の中部、南部、そして北部の順番で少なくとも3日間ずつ行われる予定で、接種が行われる地域では双方が戦闘を一時休止するとしています。

30日の記者会見でテドロス事務局長は「ポリオの感染拡大を防ぐため90%以上のワクチン接種率を目指す」と述べました。

こうした中、ガザ地区中部で支援にあたるUNRWA=国連パレスチナ難民救済事業機関の清田明宏 保健局長は、日本メディアのオンラインインタビューに応じ、中部での接種に向けてUNRWAの職員を中心に500以上のチームによる大規模な接種の準備が進んでいると明らかにしました。

そして「国際的な協調のもとで始まったワクチン接種なので、戦闘行為がきちんと止まることを期待している」と述べて、接種を受ける住民や作業にあたるスタッフの安全が確保されるべきだと訴えました。

さらに「予防接種が実施できることが証明できれば人々の命のためには停戦ができるのだという例になる」と述べて、ワクチン接種にともなう戦闘の一時休止を完全な停戦につなげてほしいと話していました。

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