ブラジルでは最高裁判所がXに対し、政治などに関する誤った情報を拡散しているアカウントの削除などを求めていましたが、Xを所有するイーロン・マスク氏は「言論の自由の侵害だ」などと反発してこれを拒否し、双方が対立していました。

こうした中、ブラジルの最高裁判所は30日、関係機関に対し、ブラジル国内のすべてのサービスを停止する措置をとるよう命じました。

また、こうした措置を回避して国外のサーバーを経由するVPNを利用するなどしてXにアクセスした場合、1日当たり5万レアル、日本円でおよそ130万円の罰金を科すとしています。

マスク氏は、右派のボルソナロ前政権とは、みずからがCEOを務めるスペースX社の衛星通信網「スターリンク」を使った熱帯雨林の保護で協力するなど良好な関係を築いていましたが、去年発足した左派のルーラ政権とは対立が続いています。

今月中旬にXがブラジル国内の事業所を閉鎖し、29日にはブラジル側が「スターリンク」の銀行口座を凍結するなど、応酬が続いていました。

マスク氏は批判

Xを所有するイーロン・マスク氏は30日、Xに相次いで投稿し「言論の自由は民主主義の基盤だ」と主張した上で、「ブラジルの強権的な政権は国民が真実を知ることをとても恐れている」などと批判しています。

そしてマスク氏は「Xがブロックされた場合に備え、VPNをダウンロードするよい機会だ」と投稿し、ブラジル側の措置に対抗する姿勢を鮮明にしました。

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