北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記=6月(朝鮮中央通信=共同)

 【ソウル共同】北朝鮮から韓国に亡命した外交官や軍人らエリート層の数が金正恩朝鮮労働党総書記の体制下で2倍超に増えたことが2日、韓国政府への取材で分かった。1997年7月の統計開始後、故金正日総書記が最高指導者の時代は54人だったが、2011年12月の死去後は134人に達した。外部情報に接触可能なエリート層の間に韓国などの文化が入り込み、離反に歯止めが効かない状況だ。  北朝鮮は今年に入り、韓国を「第1の敵国、不変の主敵」とみなし、対決姿勢を先鋭化した。国内の引き締めを図り、韓国文化の流入などで独裁体制への疑念が広がることを防ぐ狙いがあると韓国側で分析されている。  韓国統一省が脱北者6300人余りを調査し今年2月に発表した資料によると、2000年以前に脱北した人で「国外の映像を視聴した経験がある」と答えた割合は約8%だった。16~20年に脱北した人では約83%と大幅に増えている。このうち、主に韓国のドラマや映画を見ていたとの回答は約28%を占めた。


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