【ジュネーブ共同】著名画家の偽物制作が発覚し、世界の美術界に騒動を巻き起こしたことのあるドイツ出身の有名贋作家ウォルフガング・ベルトラッキ氏(73)が、自身による贋作が日本に少なくとも3点あると証言した。調査が始まった徳島、高知の美術館所蔵の絵画各1点以外に、別の1点があると述べた。3日までに居住地スイスで共同通信の取材に応じた。 3点とも1990年前後に描いたとした上で「だましたとは思わない。絵は素晴らしく傑作だからだ」と主張した。一方で「画家の技法を偽ったことは申し訳ない」と述べた。 徳島県立近代美術館はフランスの画家ジャン・メッツァンジェ作とされる「自転車乗り」を、高知県立美術館はドイツの画家ハインリヒ・カンペンドンク作とされる油彩画「少女と白鳥」を、贋作の疑いがあるとしてそれぞれ調査している。 ベルトラッキ氏によると、日本にある別の1点はフランスの女性画家マリー・ローランサン作とされる肖像画。個人の所有で、所有者とは連絡を取っており、贋作だと既に伝えたという。現在は一般公開されていないとみられる。
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