北京では4日から中国とアフリカ53か国の首脳らが参加する国際会議「中国アフリカ協力フォーラム」が始まり5日、習近平国家主席が演説しました。

習主席は中国と外交関係を持つすべてのアフリカの国との2国間関係を戦略的な関係に引き上げることを提案したうえで、今後3年間で総額3600億人民元、日本円にして7兆2000億円余りを拠出すると表明しました。

対象の分野にはインフラ整備や農業、貿易のほか、共同訓練など軍事分野も含まれています。

そのうえで習主席は「西側諸国による近代化へのアプローチではかつて多くの途上国に深刻な苦難をもたらした。中国とアフリカがともに近代化の夢を築くことは必ずやグローバル・サウスの近代化の波を引き起こすだろう」と述べ、経済が減速する中でも、対立するアメリカなどを念頭に、経済協力を通じてグローバル・サウスと呼ばれる国々への影響力を拡大していく姿勢を鮮明にしました。

中国とアフリカの経済協力をめぐっては、途上国が過剰な債務を抱えることで、中国の影響力が増す、いわゆる「債務のわな」の問題も指摘されていて、アメリカなどが懸念を強めています。

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