「ドラフト・ワン」による捜査報告書作成の実演=5月、米オクラホマシティー警察本部(AP=共同)

 【ロサンゼルス共同】米国の警察で、生成人工知能(AI)を使って捜査報告書を作成する取り組みが始まっている。警察官不足対策の一環で、専用機器を開発した会社は文書作成時間を短縮して警察官がより多くの時間を現場業務に充てることができるとアピールする。警察内の評判は良いが、誤った報告書が出来上がる懸念も出ている。  「自分で書くよりも出来が良い。間違いもない」。南部オクラホマ州オクラホマシティーの男性警察官はAP通信に対し、普段なら30~45分を要する仕事が機器を使うと8秒でできたと語った。  この警察官が使ったのは、防犯機器メーカー「アクソン」が4月に発表した「ドラフト・ワン」。録音機能が付いた手のひら大の機器で、音声が同社のオンラインソフトに送られる。ログインして交通事故や暴力事件などの類型を選ぶと、音声に基づき報告書の案文作成が始まる。  同社は警察官が平均で1日に3時間を書類作りに費やしていると強調した上で、作成時間を縮めることで、人員不足で生じる対応の遅れや残業を解消する一助になると訴えた。


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