パリパラリンピックは日本時間の9日未明に閉会式が開かれました。この大会では視覚障がい者の柔道が6日に始まり、愛媛県松山市に住むの廣瀬順子選手が日本女子で初めての金メダルを獲得しました。

廣瀬順子選は3度目のパラリンピック出場。夫の悠さんは今回、コーチの立場で妻をサポートしました。

廣瀬選手は弱視の女子57キロ級に出場。初戦の準々決勝で出場アルゼンチンの選手から内股で一本を奪い絶好のスタートを見せました。

準決勝の相手は、金メダルへの最大のライバルと見ていたカザフスタンのフェドソワ。開始早々寝技に持ち込まれ腕を取られ、「腕が折れた」と思ったものの何とかピンチを切り抜けました。そして開始1分32秒に見事な大内刈りで一本を奪い決勝に進みました。廣瀬選手の得意技は一本背負い。しかし研究されてきたため大内刈りや体落としを磨いてきました。

3度目のパラリンピックで初めて迎えた決勝。ウズベキスタンのホジャエワも強敵です。攻めのメインに決めていた技は「体落とし」。フランス入りしてからキレがよかったといい、思惑通り体が動いて一本を決めました。

廣瀬選手は3試合全て一本勝ち。パラリンピック柔道で日本女子初めての金メダルを獲得しました。

廣瀬選手:
「うれしいです。すごく試合に向けて不安な気持ちがたくさんあったんですけど、自分の柔道がしっかりできてよかった。東京パラリンピックで負けて悔しくて、なかなか柔道に向けてやる気が出ない時も多かったけど、本当にたくさんの人に支えられて頑張ることができました」

夫の悠さんも妻の快挙に感無量です。

夫の悠コーチ:
「今まで順子さんの試合に応援に行ったり家で観戦したときも、そんなに感動しなかったんですけど、初めて感動しました。本当にうれしかったです」

夫婦二人三脚で目指し、ついにつかんだ金メダル。喜びに満ちあふれたパリ大会になりました。

今回のパラリンピックでほかにも注目されてたのは水泳競技。平泳ぎで大会連覇を目指した今治市出身の山口尚秀選手は、金メダルを逃し銅メダルになりました。しかしそこには大きな理由がありました。

山口尚秀選手:
「今から1カ月以上前に左足を骨折してしまった。第5中足骨を折ってしまって、約2週間の入院をしていました」

大会直前にまさかのケガ。支える家族は出場できたのは「奇跡だった」と振り返りました。

父・峰松さん:
「泳ぎ込みも全く出来てませんし、そういったなか色んな方が繋いでスタート台に立たせて頂いた」

母・由美さん:
「本人もとっても不安で『どうして折れてしまったんだろう』って、すごく自分を責めてたので、スタート台に立てたことが今回もう奇跡の様なことだった」

山口選手:「精一杯やってきたつもりでいたし、こうしてパリパラリンピックという舞台で、十分にパフォーマンスは発揮できたんじゃないかと思います」

満身創痍のなかでつかみ取った銅メダル。力を出し切った達成感が柔らかな笑顔につながりました。

このほか1人走り幅跳びの石山大輝選手は5位。パリでは日本選手団の旗手を務め、4年後のロサンゼルス大会での飛躍が期待されます。

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