【バンコク=藤川大樹、長沙(中国中部)=石井宏樹】中国の陳暁東(ちん・ぎょうとう)外務次官とフィリピンのラザロ外務次官は11日に北京で会談した。領有権を争う南シナ海情勢を巡り大きな進展はなかったものの、ホットラインの仕組みや沿岸警備協力などに関する協議を継続することでは合意した。フィリピン外務省が12日に発表した。  両国の外務次官級の協議は7月2日以来。スプラトリー(中国名・南沙)諸島のサビナ礁周辺では先月、中国海警局の艦船がフィリピン船に衝突するなどの事案が相次ぎ、両国間で緊張が高まっている。  フィリピン外務省によると、ラザロ氏は、サビナ礁がフィリピンの排他的経済水域(EEZ)内にあることを強調。同海域の緊張を緩和する方法を模索したという。  サビナ礁では中国が埋め立てを始めたとされ、フィリピンは4月以降、沿岸警備隊の巡視船を配備。中国外務省によると、中国側は会談で、ただちに巡視船を撤退させるよう求めた。 

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