【エルサレム=共同】国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は13日、イスラエル軍が占領するヨルダン川西岸ナブルス近郊の難民キャンプで、12日早朝に男性職員が軍の銃撃を受け死亡したと発表した。西岸での職員の犠牲は10年以上なかったとしている。軍は、男性が爆発物を部隊に投げつけてきたため発砲したと主張した。
パレスチナ自治区ガザでは11日、軍による学校空爆でUNRWA職員6人が死亡したばかりだった。ラザリニ事務局長は12日放映の英BBCの番組で、UNRWAが軍に狙われているとの見解を示した。
UNRWAを巡っては、昨年10月のイスラエル奇襲攻撃に職員9人が関与したと指摘され、イスラエルはUNRWAの解体を主張している。
軍はガザでのイスラム組織ハマスとの戦闘と並行し、西岸への攻撃も続けている。パレスチナ通信によると「対テロ」作戦としてジェニンなどへの大規模攻撃を8月27日に開始して以降、西岸の死者は50人を超えた。UNRWAは水道や電力供給施設などのインフラが破壊されたと指摘し「前例のない暴力が西岸で横行している」と訴えた。
軍は14日もガザへの攻撃を続けた。中東メディアによると、北部ガザ市の住宅に空爆があり、子どもを含む10人が死亡した。ガザ保健当局によると、戦闘開始後のガザ側の死者は4万1千人超。
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