9月18日、韓国の駐日大使が「佐渡島の金山」の世界遺産登録後、初めて新潟へ来県しました。花角知事や佐渡市長とも面会し、今後交流を深めていく考えを共有しました。

■駐日韓国大使 世界遺産登録後初の来県

18日、花角知事を訪ねたのは先月新たに着任した韓国のパク・チョルヒ駐日大使です。

【韓国 パク・チョルヒ駐日大使】
「新潟は久しぶりに来ました。新潟はコメがいいでしょ、酒がいいでしょ、温泉もいいでしょ…」

和やかな雰囲気で始まった面会ですが…

【花角知事】
「国と国との間では”いろんな課題”がありますけども、足元・草の根で強くなれば、それで国と国との課題の解決にもいい効果を持つと思います」

■世界遺産登録後も消えぬ”反発”感情 県「国が適切に対応を」

今年7月に世界文化遺産に登録された「佐渡島の金山」を巡っては、登録されるまでの過程で韓国側が「朝鮮半島出身者が強制労働をさせられた場所だ」と反発。

最終的に、現地で朝鮮半島出身者が過酷な労働環境にあったことを示す展示を行うことで両国が合意し、世界遺産の登録決定に至りました。

一方、韓国側からはその後、展示物をより多くの人が訪れる場所へ移設するよう求める声が上がり、先月には韓国の野党議員が佐渡市内を視察していました。

この問題について18日、面会に先立ち行われた定例会見で花角知事は…

【花角知事】
「国どうしで丁寧に議論を重ねてきた今の姿なので。国において適切に丁寧に対応してもらいたい」

■駐日大使「”展示”も含めて…」面会で”佐渡島の金山”について言及

花角知事とパク駐日大使の面会は冒頭以外非公開でしたが、県によりますと「佐渡島の金山」についても話題に上がったということです。

面会後、報道陣の取材に応じたパク駐日大使。

【韓国 パク・チョルヒ駐日大使】
「必要なことはちゃんと速やかに履行されるように。”展示も含めて”。それがうまくいくように日本も我々も頑張るべきだと思います」

また18日午前、パク駐日大使は佐渡市の渡辺竜五市長とも面会しました。

【韓国 パク・チョルヒ駐日大使】
「”佐渡に一番真っ先に行ってみたい”というところで、きのう来まして。佐渡金山のところを回って、非常にいいところだなと。佐渡と韓国とのゆかりをもっと深めないとと感じました」

今後、鉱山労働者の追悼行事を行うことも計画している佐渡市。

【佐渡市 渡辺竜五市長】
「国と国が約束した話ですので、そういうことを含めてですね、これから様々な議論で、しっかりと約束したことは我々自治体として取り組んで参りますと。そんなふうな方向性でいろいろ話をしました」

外交問題を乗り越え、世界遺産としての価値をより広く認識してもらうための取り組みが、引き続き求められます。

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