レバノンで17日、親イラン武装組織「ヒズボラ」のメンバーが使用していたポケベルが一斉に爆発し、9人が死亡、約2800人が負傷した。
ヒズボラは、イスラエルによる犯行だとして報復を宣言した一方、イスラエルは関与を明らかにしていない。
約5000個の一部が一斉に爆発
中東のレバノン・ベイルートにあるスーパーマーケットで17日、品物を見ていた男性のかばんが突然爆発した。
この記事の画像(14枚)中東のレバノン各地で、ポケットベルが一斉に爆発し、多くの死傷者が出た。
爆発したのは、親イラン武装組織「ヒズボラ」のメンバーなどが使っていたポケベルで、中東メディアによると、「ヒズボラ」は敵対するイスラエルの盗聴などを防ぐために、通信手段としてポケベルを使用していて、5カ月以上前に購入した約5000個の一部が一斉に爆発したのだ。
レバノン当局は、一連の爆発に巻き込まれ、8歳の女の子を含む9人が死亡、約2800人が負傷したとしている。
アメリカのニューヨーク・タイムズは、「電池付近に数十グラムの爆発物と遠隔操作用の爆破スイッチが埋め込まれていた」などと報じている。
爆発したのは、親イラン武装組織「ヒズボラ」などが使っていた台湾のアポロ社のポケベルだ。
海外メディアの取材に対し、アポロ社は「ブランドのライセンスを持つヨーロッパの別会社が製造したもの」と関与を否定した。
イスラエルの犯罪だと断定…報復を宣言
ヒズボラは声明を発表し、イスラエルによる犯罪だとして報復を宣言した。
ヒズボラと敵対し関与が疑われるイスラエルは、今のところ公式の反応を出していない。
一方、アメリカメディアは、複数の当局者の話として、「イスラエルの情報機関・モサドが、レバノン到着前に少量の爆発物とスイッチを仕込んだ」などと報じている。
このポケベルの一斉爆発で、衝突がさらに激化するとみられ、懸念が広がっている。
(「イット!」 9月18日放送より)
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