【ブリュッセル=共同】欧州連合(EU)欧州委員会の閣僚級に当たるドムブロフスキス上級副委員長(通商政策担当)と中国の王文濤商務相は19日、ブリュッセルのEU本部で会談した。中国から輸入される電気自動車(EV)に追加関税を課す欧州委の方針に関し、相互が受け入れられる解決策を探るために協議を続ける方針で一致した。
欧州委は、中国政府から不当な補助金を受けた中国製EVが欧州の自動車メーカーの脅威になっているとして、中国製EVに対し、現行の10%に最大36.3%の関税を上乗せする方針を提示。今月末までに導入可否を巡ってEU加盟国による投票が実施される予定だ。
ただ欧米メディアによると、中国との摩擦激化を懸念するドイツやスペインが追加関税の導入に否定的な見解を表明しており、欧州委は投票の日程をにらみつつ、中国側との交渉を続ける。
ドムブロフスキス氏は会談で、追加関税は補助金により引き下げられたEVの価格を埋め合わせ、公平な競争条件を確保するのが目的だと強調した。両者は、欧州で売られる中国製EVの価格調整についても検討することで一致した。一部の中国企業が提案していた。
EU加盟国による投票では、15カ国以上が反対し、かつそれらの国々の人口がEU総人口の65%以上を占める場合には導入されない。
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