今、中国国民の胃袋をつかんでいるのは「日本版ハンバーグ」。

しかし、国内では早くもハンバーグの見た目やロゴがそっくりな店が続々と出現していたのです。

本家の店では、1時間待ちの大行列となっていました。

9月、北京市でオープンしたばかりのハンバーグ専門店、「肉肉大米」。
店名のとおり、こだわりは牛肉100%の粗びきハンバーグとふっくらと炊き上げたコシヒカリ。

客からは「とても新鮮です。(形が)かわいくて味もおいしい」「目の前で肉を切るので、原材料はしっかりしていると感じる」といった声が聞かれました。

日本の企業が手掛けるこの店。
中国の客を引きつけているのはハンバーグを焼く様子や、チーズを豪快にかけるトッピングなどを客の目の前で仕上げてくれることです。

物語コーポレーション 上級執行役員・堀誠さん:
(中国では)ミンチの信用度がない。色々なものを混ぜてかさ増ししたり、(肉肉大米では)牛100%の粗びきでできるだけ混ぜ物がない肉を提供している。

これが、安心・安全を気にする中国人にヒット。
肉肉大米は2年前に上海でオープンすると瞬く間に増え、今では中国国内に15店舗まで拡大。

人気に火が付いた一方で、中国国内に早くも現れたのがパクリ店。

蘇州市のショッピングセンターにあったその名は、「肉塔塔」。
店のロゴはご飯の上に卵の黄身とハンバーグがのった白黒のデザインは、本家とうり二つです。

看板をよく見ると炊き立てではなく「焼き立てごはん」と書かれ、おかしな日本語が使われています。

客の目の前で仕上げるチーズハンバーグも、本家とそっくりです。

パクリ店の店長だという男性に、肉肉大米に関連はあるのか直撃しました。

パクリ店の店主という人物:
(Q.自分たちのブランドですか?)私はよくわかりません。ここに来たばかりなので。

肉肉大米を運営する日本企業によると、パクリ店は少なくとも13ブランドに及んでいるといいます。

物語コーポレーション代表取締役専務・岡田雅道さん:
商標の申請をしています。ブランドを守るためにやっていること。

中国では、スターバックスやマクドナルドなどの人気チェーンを模倣するためのマニュアルがネット上で販売されています。

中国問題に詳しいジャーナリスト・周来友さんは、中国で、こうしたパクリ店が増える理由について「明らかに日本のパクリというやり方でなければ、中国語に直せば商標法に抵触していないので、いざ裁判となると100%勝てる保証はない」と指摘します。

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