【NQNニューヨーク=矢内純一】23日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸した。前週末比61ドル29セント高の4万2124ドル65セント(速報値)で終え、連日で最高値を更新した。米連邦準備理事会(FRB)の利下げによって米経済が軟着陸(ソフトランディング)に向かうとの観測が引き続き株式相場を支えた。ただ、ダウ平均の上昇基調が続くなかで、主力株には持ち高調整や利益確定の売りが出やすく、上値は重かった。

FRBは前週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.5%の利下げを決めた。23日はアトランタ連銀のボスティック総裁とミネアポリス連銀のカシュカリ総裁が講演やエッセーで雇用情勢に配慮する姿勢を示した。シカゴ連銀のグールズビー総裁は同日、「経済の軟着陸を望むなら、後れをとるわけにはいかない」と述べた。市場では「FRBの継続的な利下げを支えに株高が続くだろう」(ベンセニョア・インベストメント・ストラテジーズのリック・ベンセニョア氏)との指摘があった。

一方、ダウ平均は小幅ながら下げる場面があった。ダウ平均は前週まで2週連続で上昇し、1700ドルあまり上げた。株式相場の上昇基調が続き、高値警戒感も意識されやすかった。

ダウ平均の構成銘柄では、インテルが一時4%あまり上昇した。投資ファンドが出資を検討していると伝わり、買いが優勢となった。ボーイングやウォルマートも高かった。半面、メルクやアムジェンといったディフェンシブ株が下げた。セールスフォースも売られた。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は反発し、前週末比25.949ポイント高の1万7974.270(速報値)で終えた。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も反発し、最高値を更新した。

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