アメリカ大統領選挙は来月5日に投票日を迎えます。

有力紙ニューヨーク・タイムズのまとめによりますと、全米50州と首都ワシントンのうち、これまでに30の州などで、郵便投票の用紙の発送や対面での期日前投票が始まっています。

世論調査では、民主党のハリス副大統領と共和党のトランプ前大統領が激しく競り合っていて、両者は連日、激戦州に入り支持の拡大を目指しています。

こうした中、中東ではイランが1日、イスラエルに大規模なミサイル攻撃を行うなど情勢が緊迫化しています。

ハリス氏は「イスラエルの安全保障への私の関与は揺らぐことはない」と述べ、イスラエルの自衛権を支持する考えをあらためて強調しました。

これに対しトランプ氏は、自身が大統領であればこうした攻撃は起きていなかったと主張し「大統領も副大統領も存在感がない」などとバイデン・ハリス政権の対応を批判しています。

また、アメリカ国内では南部の州を直撃したハリケーンで死者が200人を超えるなど被害が拡大していて、ハリス氏、トランプ氏ともに被災地に入り、大統領選挙も見すえ危機管理にあたる姿勢をアピールしています。

投票日まで5日で1か月となる中、紛争や災害への対応が選挙終盤の情勢に影響を与えるのかにも関心が集まっています。

ハリス氏とトランプ氏 支持率がきっ抗

政治情報サイト「リアル・クリア・ポリティクス」によりますと、全米を対象にした各種世論調査の平均では、今月3日時点でハリス副大統領を支持するとした人は49.1%、トランプ前大統領を支持するとした人は46.9%とハリス氏が2.2ポイント上回っているものの、依然、きっ抗しています。

特に、大統領選挙の結果を左右するとされる7つの激戦州での支持率の平均値は今月3日の時点ではハリス氏が48.3%、トランプ氏が48.4%と、その差は0.1ポイントで極めてきっ抗しています。

このうち、ペンシルベニア州では両者ともに48.2%で並んでいます。

ネバダ州とウィスコンシン州、それに、ミシガン州の3つの州ではハリス氏がわずかながら上回っています。

一方、アリゾナ州とジョージア州、それにノースカロライナ州の3つの州ではトランプ氏がわずかながら上回っています。

7つの州でのそれぞれの支持率のポイントの差は最も離れているアリゾナ州でも1.7ポイントで、激しい競り合いが続いています。

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