イスラエル軍とヒズボラの戦闘が激しさを増している(レバノン郊外、5日)=ロイター

【エルサレム、テヘラン=共同】イスラエル軍のハガリ報道官は5日、レバノンに地上侵攻した9月30日以降、地上戦や空爆などで親イラン民兵組織ヒズボラ戦闘員ら約440人を殺害したと述べた。軍は1日ごとの殺害数など詳細を公表していないが、4日には侵攻後にヒズボラ戦闘員250人を殺害したと表明。双方の交戦は一層激しさを増しているもようだ。

軍によると、レバノン南部の病院に隣接したモスク(イスラム教礼拝所)内にあるヒズボラの拠点を空爆。この拠点はイスラエルへの攻撃を計画することなどに使われていたという。地下施設も破壊し、ヒズボラを国境から遠ざけ、北方へ追いやっていると説明した。

イスラエルのネタニヤフ首相は5日の声明で、中東各地でイランが率いる勢力と戦っていると改めて強調し、各国はイスラエルを支援すべきだと訴えた。イスラエルはイランからの弾道ミサイル攻撃への反撃準備を進めているとみられ、緊迫した状態が続いている。

一方、国営イラン放送によると、イランのアラグチ外相は5日、訪問先のシリアの首都ダマスカスで記者会見し、イスラエルとヒズボラの停戦に関し「各国と交渉している案がある」と述べた。詳細な説明は避けた。

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