ニューヨークのセントラルパークでは6日、ハマスの人質になった人たちの家族や支援者らが集まり、人質の写真などを手に「いますぐ人質を返せ」などと声を上げました。

このうちイスラエルで兵役についていた息子が人質になった母親は、安否の確認すらできない状況にいらだった様子で「これ以上は待てない」と話し、停戦と人質解放の合意の実現を訴えていました。

集会を主催したニューヨークに住むイスラエル人の女性は「まだ101人の人質がいる。事態を終わらせるためにバイデン大統領がイスラエル政府とハマスにもっと圧力をかけてくれることを望んでいる」と話していました。

一方、この週末は、イスラエルに抗議するデモも呼びかけられ、中心部のタイムズスクエア周辺では5日、この1年のガザ地区の惨状を伝えるとともにパレスチナへの支援を訴える冊子が配られました。

冊子を配っていた学生は「納めた税金が虐殺に使われていることを知りながら家でじっとしているわけにはいかない」と話していました。

デモを主催した男性は「イスラエルは中東での戦闘をエスカレートさせ続けている。私たちの金で大量虐殺に加担しているアメリカ政府にイスラエルへの武器輸出をやめさせる必要がある」と話していました。

フランス 人質全員の解放を訴えるデモ 大勢のユダヤ系住民集まる

イスラム組織ハマスによるイスラエルへの大規模な奇襲攻撃から1年となるなか、ヨーロッパで最大規模のユダヤ人コミュニティーがあるフランスでは人質全員の解放を訴えるデモが行われました。

フランスはヨーロッパで最も多いおよそ45万人のユダヤ系住民が暮らしているとされ、6日、パリの中心部で開かれた集会には大勢のユダヤ系住民が集まりました。

集会では、1年前、ハマスによる攻撃で息子が殺害されたという女性が演説し「息子は何も武器を持っていなかった。ただ音楽を楽しんでいただけだった」と述べ、ハマスを非難しました。

そのあと、参加者たちはパリの中心部を行進し、人質となっている人たちの写真を掲げながら、「人質を解放しろ」などと声を上げました。

参加した女性の1人は「ハマスが人質を返せばすぐに戦闘は収まる。国際社会はまず、人質を返すよう訴えるべきだ」と話していました。

別の男性の1人は「将来、再び、人質を取られないようにするためにもハマス側と交渉すべきではない」と述べ、ハマスとの戦闘継続を訴えていました。

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