台湾の総統府は7日、蔡英文前総統が10月12日からチェコなど、ヨーロッパ諸国を訪問すると発表しました。

蔡前総統がことし5月の退任後、海外を訪問するのは初めてです。

総統府の報道官は談話を出し「頼清徳総統は訪問の成功を祈っている。台湾とヨーロッパの関係がさらに深まり、緊密になることを望んでいる」としています。

蔡前総統の事務所によりますと、蔡氏は、チェコに滞在中、首都プラハで開かれる民主主義をテーマにしたフォーラムに出席し、講演するということです。

チェコは中国と国交を結び、台湾とは外交関係がありませんが、人権問題などを理由に中国と一定の距離をとり、半導体の分野で存在感を増す台湾との関係を重視していて、蕭美琴副総統も就任前のことし3月にチェコを訪問しました。

頼清徳政権としては、同じ民進党の蔡前総統の訪問を通じて、台湾への傾斜を強めるチェコをはじめヨーロッパ諸国とのさらなる関係強化を図るねらいがあるとみられます。

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