【ロンドン共同】ウクライナに隣接する旧ソ連構成国モルドバで20日、欧州連合(EU)加盟の是非を問う国民投票と大統領選が実施される。歴史的にロシアの影響を色濃く受けるモルドバが、EU加盟に向けた親欧米路線を決定付けられるかどうかが焦点となる。  世論調査では加盟支持が多数派で、親欧米の現職サンドゥ大統領が優勢。加盟阻止を狙うロシア側は、大規模な買収を行い選挙介入を図っているもようだ。  モルドバと加盟交渉を開始したEUはフォンデアライエン欧州委員長が10日に首都キシナウを訪れサンドゥ氏と会談。記者会見で「モルドバの居場所はEUにある」と連帯を示した。  サンドゥ氏は2020年の就任以降、親欧米路線を維持している。22年のロシアによるウクライナ侵攻後には多数の避難民がモルドバに滞在し、サンドゥ氏はプーチン政権批判を強めた。  大統領選には11人が乱立し、得票が誰も過半数に届かなければ、決選投票となる。世論調査ではサンドゥ氏が36%の支持率で独走しており、11月3日の決選投票にもつれ込むかは微妙な情勢だ。


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