10月11日に「日本原水爆被害者団体協議会」のノーベル平和賞の受賞決定が発表されました。日本被団協は全国の被爆者などでつくる組織で、山陰の関係者からも喜びの声が上がりました。

日本被団協・本間恵美子中国ブロック代表理事:
私もニュースで初めて聞いたので、えぇってっていう感じだったんですけども、うれしいというか…やっぱり来年80年を迎える、戦後80年のこの時期というのがすごく良いタイミングで、ありがたいと思いました。

こう話すのは、松江市の本間恵美子さん。被爆2世で、2024年6月から日本被団協では初めての被爆2世の役員として、中国ブロックの代表理事を務めています。島根県内の被爆者などで作る原爆被爆者協議会の会長です。

今回、ノーベル平和賞受賞が決まったことを喜びました。

日本被団協・本間恵美子中国ブロック代表理事:
お亡くなりになった方々をはじめ、ずっと訴え続けていらしたことが蓄積したんだろうなと思います。

1956年に結成された日本被団協は、広島・長崎で原爆被害にあった人たちで作る唯一の全国組織で、被爆者の証言を通じて核廃絶を訴え続けたことが評価されました。
日本のノーベル平和賞受賞は、1974年に「非核三原則」を表明した佐藤栄作元総理大臣が受賞して以来、50年ぶりです。

日本被団協・本間恵美子中国ブロック代表理事:
やはり世界も何かを求めてくださっているのかと、それに日本は唯一の被爆国として応えていくべきだろうと思います。

被爆2世の本間さんは、講演や勉強会などを通じて戦争の記憶を後世に引き継ぐ活動に取り組んでいます。しかし、戦争の体験を直接語れる被爆者の高齢化が一層進む中、取り組みをどのように継承していくかが課題となっています。

日本被団協・本間恵美子中国ブロック代表理事:
被爆者の方からも自分たちの思いを繋いでくれという声があるので、それに応えていかなくてはいけないと思っています。

終戦80年という節目を前に、ノーベル平和賞は、被爆者による核廃絶の訴えに世界から注目されるきっかけになると本間さんも期待します。

日本被団協・本間恵美子中国ブロック代表理事:
原子爆弾は、その時だけ、亡くなった方たちだけではなく、生きのびた方たちにも心に深い傷を負わせるし、そういうことをないがしろにしてはいけない。そういう人たちを世界でまた作るというのは、絶対に避けなければいけなと思います。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。