ニューヨークのウォール街=ロイター

【NQNニューヨーク=川上純平】26日の米株式市場でダウ工業株30種平均は一進一退で始まり、午前9時35分現在は前日比57ドル52セント高の3万8143ドル32セントで推移している。前日に発表した四半期決算が市場予想を上回ったマイクロソフトとアルファベットに買いが先行し、投資家心理を支えている。半面、根強いインフレに対する警戒感が株価の重荷となっている。

マイクロソフトは2%ほど上昇している。25日夕に発表した2024年1〜3月期決算はクラウド関連事業が好調で増収増益だった。好業績を評価した買いが集まり、ダウ平均を押し上げている。

ダウ平均の構成銘柄ではないが、アルファベットが大幅に上昇して始まった。25日夕の決算発表にあわせて初の配当を実施する方針を示し、好感された。アマゾン・ドット・コムやセールスフォースといった他のハイテク株にも買いが及んでいる。

もっとも、ダウ平均の上値は重い。26日発表の3月の米個人消費支出(PCE)物価指数は前年同月比で2.7%の上昇だった。ダウ・ジョーンズ通信が集計した市場予想(2.6%)を上回り、インフレ圧力の根強さが改めて示された。米連邦準備理事会(FRB)の利下げ時期が後にずれるとの懸念は米株の売りを促している。

ダウやナイキ、キャタピラーが上昇している。半面、決算を発表したインテルが急落。IBMとトラベラーズも安い。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は反発して始まった。上昇率は1%を上回る場面がある。

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