北朝鮮が道路を爆破した瞬間を捉えた映像を、15日、韓国軍が公開しました。
地面から炎が噴き出すとともに、大量の土煙が高く舞い上がる様子が確認できます。

北朝鮮が道路を爆破したのは、15日正午ごろ。
場所は、軍事境界線の北側にあり、韓国とつながる“南北連結通路”の一部区間です。

このところ、北朝鮮が韓国にごみ風船を飛ばすなど、南北間では緊張が高まっていました。

そうした中で、今回、北朝鮮が道路を爆破した狙いは何なのでしょうか。

爆破を受け、韓国軍は軍事境界線の南側で警告射撃を行ったということです。

この道路を巡っては10月9日、北朝鮮軍が「道路を完全に遮断し要塞化する工事を始める」と発表していました。

北朝鮮が道路を爆破した狙いについて、龍谷大学の李相哲教授は「今、北朝鮮から韓国に逃げようとする軍人・民間人がいるので、それを徹底して観念させるために、そこを要塞化して爆破したということ」と分析します。

南北間ではこのところ、非難の応酬が続いていました。

北朝鮮は2024年5月から28回にわたり、汚物などを入れたごみ風船を韓国に向けて飛ばしていました。

また北朝鮮は、韓国軍の無人機が10月、3回にわたり平壌(ピョンヤン)上空に侵入し、北朝鮮の体制を批判するビラをまいたと主張するなど反発を強めていました。

今後の南北関係はどうなっていくのでしょうか。

龍谷大学の李相哲教授は、「一言で言うと、緊張はうんと高まる。それと、場合によっては小競り合いが発生する。海の方で韓国の船に発砲したり、ハッキングをやったりとか考えられる」と指摘します。

韓国軍は、北朝鮮の今後の動きに警戒を強めています。

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