【ソウル=上野実輝彦】韓国政府は22日、国家安全保障会議(NSC)を開き、北朝鮮によるロシアへの派兵を巡る対策を協議した。大統領府高官は、展開によっては、韓国がウクライナへ攻撃用兵器を提供することも可能だとの考えを示した。

韓国の国旗

 国家安保室の金泰孝(キムテヒョ)第1次長は記者団に「派兵に伴うロ朝軍事協力の進展によって、段階的な対応を行う」と説明。派兵が国連安全保障理事会の決議違反だと指摘し、北朝鮮に対しロシアからの即時撤退を求めた。  これと関連し、大統領府高官は「限度を超えたと思えば攻撃用兵器(の提供)も考えられる」と語った。具体的な条件に関しては「相手の判断に影響を及ぼすため明らかにできない」と明言を避けた。  韓国政府は紛争激化を避けるため、殺傷能力がある兵器をウクライナに提供をしていないが、6月のロ朝首脳会談で事実上の軍事同盟が復活したことを受け、方針の再検討を表明していた。  提供の可能性がある兵器について、韓国メディアは155ミリ砲弾や自走砲、戦車などを挙げている。 

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