出撃する神風特別攻撃隊=1944年10月、フィリピン・マバラカットの飛行場
【マバラカット共同】太平洋戦争で日本軍が神風特別攻撃隊を初めて編成し、フィリピンのレイテ沖海戦で米艦船に体当たり攻撃してから80年となった25日、出撃拠点だった北部ルソン島マバラカットの飛行場跡で慰霊祭が開かれた。 約150人が集まったが、フィリピン政府高官の姿はなかった。慰霊碑を管理するクラーク空港公社の代表パグリナワン氏は「戦争に勝者はなく、犠牲者しか出さないことを慰霊碑は思い起こさせる。二度と繰り返してはならない」と訴えた。 特攻隊戦没者慰霊顕彰会の岩崎茂理事長は、中国や北朝鮮の脅威に触れ「侵略に対する最大の抑止力は国民一人一人の国と同胞を思う気持ちと覚悟だ」と演説した。 フィリピンでは大手民放が従軍慰安婦の悲劇を連続ドラマで放映中。主演女優らと24日にマニラで記者会見した元慰安婦の支援団体のテレシタ・アンシー氏は「慰安婦像は撤去されてしまったのに、神風の慰霊碑は容認されている」とし、「困惑している」と慰霊祭を批判していた。
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