ニューヨークのウォール街=ロイター

【NQNニューヨーク=三輪恭久】25日の米株式市場でダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに反発して始まり、午前9時35分現在は前日比147ドル39セント高の4万2521ドル75セントで推移している。米長期金利の上昇が一服し、主力銘柄の一部を買い直す動きがある。ダウ平均の上げ幅は200ドルを超える場面がある。

25日朝の米債券市場で長期金利は前日終値(4.21%)を下回る4.18%前後で推移している。底堅い米経済や11月の米大統領選を巡る観測を背景に週前半に大きく上昇(債券価格は下落)したものの、債券には持ち高調整の買いが入っている。

金利の低下で、株式の相対的な割高感が薄れたとの見方は投資家心理を支えている。ダウ平均は24日までの4営業日で900ドルあまり下落した。短期間で大きく下げた後で、一部の主力銘柄には買いが入りやすい。

ダウ平均の構成銘柄ではないが、高級ブランド「コーチ」などを傘下に持つタペストリーが大幅に上昇している。タペストリーが同業のカプリ・ホールディングスを買収する計画を巡り、24日夕に米連邦地方裁判所が差し止める判決を下した。買収が成立しなければ財務負担がかからないとの見方から、買いが入った。一方、カプリは急落し、一時47%安となった。

ダウ平均の構成銘柄ではユナイテッドヘルス・グループやシェブロン、アムジェンが高い。セールスフォースやアマゾン・ドット・コムにも買いが入っている。一方、マクドナルドやIBM、トラベラーズは安い。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は続伸して始まった。7月10日に付けた最高値(1万8647)を上回る場面がある。エヌビディアやテスラなど主力ハイテク株に買いが入っている。

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